不良リーダーの懸命なる愛
香り
日が落ちて辺りが暗くなり、私と霧島くんは帰りのバスを待っていた。
「今出たばっかりか。ツイてるな?」
「え!?逆ですよね?次のバスまで20分待ちますよ。ツイてないですよね?」
「ツイてるじゃん。だって咲希と一緒に居れんのが20分延びたってコトだろ?」
「っ!!わ、わ、私は20分間、霧島くんに対して注意を払わないといけないので、どちらかというとツイてないかと!」
あぁ”~~~~!!
そんなことないのに!!
そんな憎まれ口を叩いてしまった………。
今日おかしいよっ!私は!!
今言ったことを後悔してしまい、恐る恐る彼に視線を向けると………。
「そんな不安そうな顔しなくても嫌いになんねーから、安心しな?」
「ぎゃあっ!!!」
いつの間にか霧島くんが私の側に立っていて、彼の顔がどアップで私の瞳に映った!!
「ちょっ!!あああの、近くないですか!??」
あまりの近さに後ろに下がろうとすると!
ガク…
「咲希っ」
足元に段差があるのを知らず、後ろに転びそうになったのを霧島くんが咄嗟に私の腕を引っ張って抱き寄せてくれた!
「っぶねー…。ヒヤッとした…。」
私も一瞬体が後ろに倒れそうになってドキッとしたけど、
今は違う緊張がある!
ききき霧島くんにまた抱きしめられてるよ!!
片手で楽々と私の体重を支えてしまうとは、やっぱり男の子なんだなと改めて意識させられてしまう……。
その時フワッと風が舞う。
ん?
そういえば広場で抱きしめられた時も思ったけど、
霧島くんってなんかいい匂いがするんだよね…。
香水かな?
でも全然しつこくなくて、爽やかなフルーツ??っぽい香りがするっていうか……。
なんだろう、柔軟剤かな?
どこのメーカーの柔軟剤なんだろ??
高そうな香りだけど、国産な…
「…………………あのさ、バスが来るまで…こうしてる?」
「…………へ?」
私はいつのまにか霧島くんの柔軟剤の香りに夢中になりすぎてしまい、
我に返ると、霧島くんが私を抱きしめたまま訊いてきたっ!!
!!!!
「ごごごごめんなさい!!!」
ぴょん!と霧島くんの腕の中から脱出すると、恥ずかしさで顔が真っ赤になる!!
わ、私はなんてことをしてるんだろうかっ!?
これじゃあただの変態だよっ!!
「あ、あの、霧島くん……!助けてくれて、ありがとうございました……。」
ペコっとお辞儀をすると、
「ほら、手。」
と左手をさしだしてきた。
「え…?」
「咲希を見てると危なっかしいから手繋がないか?」
「え!?手を…!?」
手を繋ぐのは初めてじゃないけど、改めてそう言われると照れるというか、気恥ずかしいというか……。
「それともハグがいいか?じゃあ、」
「手!!!あの、手で……お願いします。」
すると霧島くんは目を細めて私の右手を優しく握る。
うっ。
やっぱりドキドキしてきた……!
彼の直の体温が手から伝わってきて、それが全身まで行き届きそうで。
何とも言えない緊張感が私を包む。
霧島くんの手、温かいな!
私の手が冷たいからかな?
すると霧島くんが口を開いた。
「咲希の手は小さいな。手首もめっちゃ細いし。」
「あ、本当ですね!霧島くんの手首の太さは、私の倍ありそうです!」
「ハハッ!そんなに太かねぇって!」
すると、私の肩が霧島くんの二の腕にトン、と当たった。
え……。
「お。並べてみると、こうも違うな?」
ひゃっ!!
ピタッとお互いの体がくっついて、鼓動がどんどん高鳴っていく!
どどどうしよう?!!
ど、どうしたらこの緊張を緩和できるかな?!
「今出たばっかりか。ツイてるな?」
「え!?逆ですよね?次のバスまで20分待ちますよ。ツイてないですよね?」
「ツイてるじゃん。だって咲希と一緒に居れんのが20分延びたってコトだろ?」
「っ!!わ、わ、私は20分間、霧島くんに対して注意を払わないといけないので、どちらかというとツイてないかと!」
あぁ”~~~~!!
そんなことないのに!!
そんな憎まれ口を叩いてしまった………。
今日おかしいよっ!私は!!
今言ったことを後悔してしまい、恐る恐る彼に視線を向けると………。
「そんな不安そうな顔しなくても嫌いになんねーから、安心しな?」
「ぎゃあっ!!!」
いつの間にか霧島くんが私の側に立っていて、彼の顔がどアップで私の瞳に映った!!
「ちょっ!!あああの、近くないですか!??」
あまりの近さに後ろに下がろうとすると!
ガク…
「咲希っ」
足元に段差があるのを知らず、後ろに転びそうになったのを霧島くんが咄嗟に私の腕を引っ張って抱き寄せてくれた!
「っぶねー…。ヒヤッとした…。」
私も一瞬体が後ろに倒れそうになってドキッとしたけど、
今は違う緊張がある!
ききき霧島くんにまた抱きしめられてるよ!!
片手で楽々と私の体重を支えてしまうとは、やっぱり男の子なんだなと改めて意識させられてしまう……。
その時フワッと風が舞う。
ん?
そういえば広場で抱きしめられた時も思ったけど、
霧島くんってなんかいい匂いがするんだよね…。
香水かな?
でも全然しつこくなくて、爽やかなフルーツ??っぽい香りがするっていうか……。
なんだろう、柔軟剤かな?
どこのメーカーの柔軟剤なんだろ??
高そうな香りだけど、国産な…
「…………………あのさ、バスが来るまで…こうしてる?」
「…………へ?」
私はいつのまにか霧島くんの柔軟剤の香りに夢中になりすぎてしまい、
我に返ると、霧島くんが私を抱きしめたまま訊いてきたっ!!
!!!!
「ごごごごめんなさい!!!」
ぴょん!と霧島くんの腕の中から脱出すると、恥ずかしさで顔が真っ赤になる!!
わ、私はなんてことをしてるんだろうかっ!?
これじゃあただの変態だよっ!!
「あ、あの、霧島くん……!助けてくれて、ありがとうございました……。」
ペコっとお辞儀をすると、
「ほら、手。」
と左手をさしだしてきた。
「え…?」
「咲希を見てると危なっかしいから手繋がないか?」
「え!?手を…!?」
手を繋ぐのは初めてじゃないけど、改めてそう言われると照れるというか、気恥ずかしいというか……。
「それともハグがいいか?じゃあ、」
「手!!!あの、手で……お願いします。」
すると霧島くんは目を細めて私の右手を優しく握る。
うっ。
やっぱりドキドキしてきた……!
彼の直の体温が手から伝わってきて、それが全身まで行き届きそうで。
何とも言えない緊張感が私を包む。
霧島くんの手、温かいな!
私の手が冷たいからかな?
すると霧島くんが口を開いた。
「咲希の手は小さいな。手首もめっちゃ細いし。」
「あ、本当ですね!霧島くんの手首の太さは、私の倍ありそうです!」
「ハハッ!そんなに太かねぇって!」
すると、私の肩が霧島くんの二の腕にトン、と当たった。
え……。
「お。並べてみると、こうも違うな?」
ひゃっ!!
ピタッとお互いの体がくっついて、鼓動がどんどん高鳴っていく!
どどどうしよう?!!
ど、どうしたらこの緊張を緩和できるかな?!