不良リーダーの懸命なる愛
敵意
「なんなんだよ、お前ら!いきなり!」
霧島くんも突然のことに驚きを隠せないでいる。
「理人見つけたから~、みんなで走ってきたんだよぉ~!?っていうか、こんなところで何やってるの~?」
「そうだよ!わざわざ走ってきたんだから、ウチらと遊んでよっ!!」
「理人はカッコイイし、超目立つもん!すぐ、わかるよぉ。」
これは……、
もしかして霧島くんのファンの子たちかな?
よく見ると、うちの高校の制服を着ていて、赤いリボンをしているから同級生みたい。
5人に囲まれ、霧島くんは輪の中心で大きくため息をついていた……。
「悪いけど俺、これから用があるから。そこ、どいて。」
急に不機嫌になり、女の子たちに冷たくそう言い放つ!
「やだぁ!どかないもん!」
「用ってなにぃ?もしかして准平たちと合コン?!」
「マジで!?ウチらもまぜてよ!」
「理人と遊ぶの久しぶりだよね~!アタシ、理人不足でおかしくなっちゃいそうだもん!」
「また前みたいにウチらにキスしてよぉ!」
「そうそう!やっぱ理人のキスが一番気持ちいいもん!」
え……。
キス……?
チクッッ
???
なんだろ?
今、胸がちょっと痛かった……。
“キス” という言葉を聞いた途端、胸の奥がチクリと痛んだ気がした……。
どうしたんだろう?
急に。
そう考えこんでいると、霧島くんの声が耳に入ってきた。
「おい……てめぇら。マジでいい加減にしろよ……!?今さら昔の話を持ち出して何になんダヨ?それに、俺はもうお前らに何度も言ってるはずだぜ? “俺はもう一人の女しか見えねぇ” って!だから “遊び” は終わりだ。お前らを相手にしてくれる野郎はいくらでもいるじゃねぇか。俺はもうそういうのには興味ねぇし、俺のなかで終わったんだよ!だからもう必要以上に付きまとうな…!!」
静かに…冷静に……、
でも凄みのある口調で霧島くんは女の子達を一蹴した!
霧島くん………怒鳴った時も物凄く恐かったけど、
今のほうが恐いと感じてしまうのはなぜだろうか……。
そんな感想を私は抱いた。
女の子達も霧島くんの怒りに触れ、動揺している!
そしてなかには泣き出す子も…!
こ、これは……
どうしたらいいんだろうか?!
見てる私もハラハラしてきた!
「とにかく、俺バイト中だから戻る。……納得いかねぇなら話聞くし。ただ俺の気持ちは変わんねぇから!」
そう言うと、霧島くんは来た道を戻って行く……。
「あ!待ってよ、理人!!今のはほんの冗談なのにぃ~。」
「そうそう!バイト中なの!?じゃあウチらも行くぅ~!」
「オイ!だからひっつくんじゃねぇよ!!」
女の子達はめげずに霧島くんの後を追っていく……。
そう、何もなかったかのように………。
す、凄すぎる……。
その光景を見て私はただただ唖然とするばかり…!
すると一人の女の子がまだその場に立ち尽くしていた。
金髪の巻き髪で、まつ毛が長くてまるでお人形さんのよう。
しかし、そう思ったのはほんの一瞬だった…!
え……!?
さっきの霧島くんと話してた時の愛らしい表情とはうってかわって、
こっちをもの凄い形相で睨んできた!!
しかもその鋭い視線は他の誰でもなく私に向けられている……!!
「里菜ぁーー!!早くしないと理人行っちゃうよーーー!!!」
「あ!はぁ~~い。待って!理人ぉっ!!」
そして呼ばれたその金髪の女の子は、再び霧島くんを追って行ってしまった…。
な、なんだったんだろ?
今の……。
何かの見間違えかな?!
一瞬あの子、凄い顔でこっち…
というか私を見てたけど……。
すると、鼻にティッシュを詰めたちーちゃんが即座に私に言ってきた。
「ねえ、あのさっきの子……。前にあたしらの教室に霧島王子のファンが押しかけた時に、金切り声をあげて霧島王子の前で泣いてた子じゃない?!」
あ!!
言われてみれば!!
あの金髪の巻き髪……。
遠くから見ても目立ってた!
確かにあの教室にいた時の女の子だ!!
「あの子……って、もしかして笹原さんのこと?」
と、唯ちゃんが神妙な顔で尋ねてくる。
「さぁ?名前までは覚えてないけど…。って、唯ちゃん!もしかしてさっきのパツキン女知ってんの!?」
ちーちゃん…。金髪の間違いじゃ?
「……あの子だよ。霧島くんを追いかけて同じ高校まで来た子って……。霧島くんと同じ中学で、その……ファンの中心人物みたいな存在なんだ……笹原さんって…。」
え!!!
そうなんだ!!
「じゃあ、笹原さんが霧島くんの、そのファンクラブ?を創立した人なの?」
私が唯ちゃんに質問すると、唯ちゃんの顔が少しずつ暗くなっていく…!
「まぁ…よくわからないけど、そうなるのかな…?一番霧島くんに心酔してると思うし。中学の時に噂で聞いても、必ず笹原さんの名前が出てくるし……。」
「え!?噂ってなに!!?霧島王子関連!?」
いつの間にかちーちゃんの鼻血がとまったみたいで、鼻にティッシュ止めが無くなっていた。
すると、唯ちゃんは衝撃な告白をしてきた……!
「………噂だと、いじめの主犯格らしいの。笹原さんと…その友達。」
霧島くんも突然のことに驚きを隠せないでいる。
「理人見つけたから~、みんなで走ってきたんだよぉ~!?っていうか、こんなところで何やってるの~?」
「そうだよ!わざわざ走ってきたんだから、ウチらと遊んでよっ!!」
「理人はカッコイイし、超目立つもん!すぐ、わかるよぉ。」
これは……、
もしかして霧島くんのファンの子たちかな?
よく見ると、うちの高校の制服を着ていて、赤いリボンをしているから同級生みたい。
5人に囲まれ、霧島くんは輪の中心で大きくため息をついていた……。
「悪いけど俺、これから用があるから。そこ、どいて。」
急に不機嫌になり、女の子たちに冷たくそう言い放つ!
「やだぁ!どかないもん!」
「用ってなにぃ?もしかして准平たちと合コン?!」
「マジで!?ウチらもまぜてよ!」
「理人と遊ぶの久しぶりだよね~!アタシ、理人不足でおかしくなっちゃいそうだもん!」
「また前みたいにウチらにキスしてよぉ!」
「そうそう!やっぱ理人のキスが一番気持ちいいもん!」
え……。
キス……?
チクッッ
???
なんだろ?
今、胸がちょっと痛かった……。
“キス” という言葉を聞いた途端、胸の奥がチクリと痛んだ気がした……。
どうしたんだろう?
急に。
そう考えこんでいると、霧島くんの声が耳に入ってきた。
「おい……てめぇら。マジでいい加減にしろよ……!?今さら昔の話を持ち出して何になんダヨ?それに、俺はもうお前らに何度も言ってるはずだぜ? “俺はもう一人の女しか見えねぇ” って!だから “遊び” は終わりだ。お前らを相手にしてくれる野郎はいくらでもいるじゃねぇか。俺はもうそういうのには興味ねぇし、俺のなかで終わったんだよ!だからもう必要以上に付きまとうな…!!」
静かに…冷静に……、
でも凄みのある口調で霧島くんは女の子達を一蹴した!
霧島くん………怒鳴った時も物凄く恐かったけど、
今のほうが恐いと感じてしまうのはなぜだろうか……。
そんな感想を私は抱いた。
女の子達も霧島くんの怒りに触れ、動揺している!
そしてなかには泣き出す子も…!
こ、これは……
どうしたらいいんだろうか?!
見てる私もハラハラしてきた!
「とにかく、俺バイト中だから戻る。……納得いかねぇなら話聞くし。ただ俺の気持ちは変わんねぇから!」
そう言うと、霧島くんは来た道を戻って行く……。
「あ!待ってよ、理人!!今のはほんの冗談なのにぃ~。」
「そうそう!バイト中なの!?じゃあウチらも行くぅ~!」
「オイ!だからひっつくんじゃねぇよ!!」
女の子達はめげずに霧島くんの後を追っていく……。
そう、何もなかったかのように………。
す、凄すぎる……。
その光景を見て私はただただ唖然とするばかり…!
すると一人の女の子がまだその場に立ち尽くしていた。
金髪の巻き髪で、まつ毛が長くてまるでお人形さんのよう。
しかし、そう思ったのはほんの一瞬だった…!
え……!?
さっきの霧島くんと話してた時の愛らしい表情とはうってかわって、
こっちをもの凄い形相で睨んできた!!
しかもその鋭い視線は他の誰でもなく私に向けられている……!!
「里菜ぁーー!!早くしないと理人行っちゃうよーーー!!!」
「あ!はぁ~~い。待って!理人ぉっ!!」
そして呼ばれたその金髪の女の子は、再び霧島くんを追って行ってしまった…。
な、なんだったんだろ?
今の……。
何かの見間違えかな?!
一瞬あの子、凄い顔でこっち…
というか私を見てたけど……。
すると、鼻にティッシュを詰めたちーちゃんが即座に私に言ってきた。
「ねえ、あのさっきの子……。前にあたしらの教室に霧島王子のファンが押しかけた時に、金切り声をあげて霧島王子の前で泣いてた子じゃない?!」
あ!!
言われてみれば!!
あの金髪の巻き髪……。
遠くから見ても目立ってた!
確かにあの教室にいた時の女の子だ!!
「あの子……って、もしかして笹原さんのこと?」
と、唯ちゃんが神妙な顔で尋ねてくる。
「さぁ?名前までは覚えてないけど…。って、唯ちゃん!もしかしてさっきのパツキン女知ってんの!?」
ちーちゃん…。金髪の間違いじゃ?
「……あの子だよ。霧島くんを追いかけて同じ高校まで来た子って……。霧島くんと同じ中学で、その……ファンの中心人物みたいな存在なんだ……笹原さんって…。」
え!!!
そうなんだ!!
「じゃあ、笹原さんが霧島くんの、そのファンクラブ?を創立した人なの?」
私が唯ちゃんに質問すると、唯ちゃんの顔が少しずつ暗くなっていく…!
「まぁ…よくわからないけど、そうなるのかな…?一番霧島くんに心酔してると思うし。中学の時に噂で聞いても、必ず笹原さんの名前が出てくるし……。」
「え!?噂ってなに!!?霧島王子関連!?」
いつの間にかちーちゃんの鼻血がとまったみたいで、鼻にティッシュ止めが無くなっていた。
すると、唯ちゃんは衝撃な告白をしてきた……!
「………噂だと、いじめの主犯格らしいの。笹原さんと…その友達。」