不良リーダーの懸命なる愛
味方
「咲希~!お醤油GETしたわよおぉぉ!!」
私が走って目的のスーパーに着く頃には、既にマリコさんがお醤油のボトルをニ本持って掲げていた!!
「ぜぇ。ぜぇ。ぜぇ。やりましたね……!ごほっ。」
日頃の運動不足のせいか、息切れしてうまく話せない……。
「ほぉ~んと危なかったわよ!!あと三本だったんだから!!だからニ本確保ッ!勝ったわよ!!」
え?!
2本?!
確かお一人様一本のはず…。
「ど、どうして……、二本……っ持ってるんですか?!ぜぇ、ぜぇ。」
「だって、アタシと咲希で “二人” だから二本に決まってるじゃない!!そう店員の兄ちゃんに言ったら納得してくれたもの。…ね!?」
そう言いながらマリコさんはお店から出てきた若い店員さんにウィンクした。
すると店員さんは即行でお店の中に入ってしまった。
「まったくツレないわね~。とにかくお醤油!ハイ、咲希に!」
「あ、ありがとうございます…。」
あの店員さん…。
なんだかマリコさん見て怯えてたな。
何もなかったことを祈ることしかできないけど、これからも繁盛しますように……。
マリコさんにお醤油のお代を払い、二人ならんでマリコさんのお店の “コピ・ルアック” に向かう。
マリコさんは鼻歌を歌っていて、上機嫌だ。
そこでハタと気づく!
そういえば今日って霧島くんっているのかな……?
お店に行くということは、霧島くんに会いに行くということ。
そう意識し出したら急に落ち着かなくなってきた!
「咲希、どうかしたの?なんだか様子がおかしいわよ?」
と、マリコさんが足を止め、私の顔を覗いてくる!
うっ…。
マリコさんってやっぱり鋭い!!
「いえ!そんなことな…」
「わかった!!もしかしてリッキーね?!そうでしょ?!」
え!!!
気づくの早くない!?
マリコさんの勘の鋭さに私は目が点状態になっているけど、
マリコさんは構わず続ける!
「やっぱりね~。リッキーと何かあったんでしょ?アタシだってダテに女やってないもの!!わかるわ~、 “恋する乙女” は色々と大変よね~~~。」
「そうなんです……………って、え!!!恋する乙女!!??」
ウンウンとマリコさんは勝手に自己解決している。
な、な、なんで!?
なんでわかっちゃったの!??
私が霧島くんを好きな気持ちが一瞬でバレてしまい、ぐうの音も出なかった……!
「ま、大体の予想はつくわ。どうせリッキーが勝手に暴走して咲希を困らせてんでしょうよ。まったく!リッキーはもっと自分がガキだということを自覚した方がいいわね!フン!」
え?…自覚??
「それってどういうことですか??」
「リッキーは一人で何でもかんでも抱え込みすぎなのよね~。勝手に自分を大人だと思い込んじゃってさ!フン!!まだまだまだまだ青いケツのガキなんだから、もっと周りを頼んなさいって話よね!!フン!」
霧島くん…。
「私も…そう思います。」
確かにマリコさんの言うことは一理ある。
霧島くんは、根は優しいから。
だからみんなに慕われていて、そして自分を好いてくれてる人をほっとけない…。
そんな人だと私は思っていた。
「でも、もしかしたら “周り” が霧島くんをそうさせてるところがあるかもしれませんね…。私なんか特にそうかもしれない……。」
「咲希…?咲希は決してそんなことないわよ?」
「そんなことないです!だって私は結局、いつも自分のことで精一杯で……、霧島くんに甘えてばかりで…!霧島くんが、どんな気持ちで私に……別れを言ったのか……まるでわかっていなかった…!」
「咲希……。」
「彼にあんな言葉を言わせたのは、私なんです…!」
ブーゲンビリアの花言葉。
【あなたしか見えない】
あの花の本当の意味を知った今、彼の想いがどんなに深かったか。
どんなに温かかったか。
ようやく私は理解した。
だから余計、自分を責めずにはいられなかった。
『好きじゃねえよ。べつに。』
あれは…、
彼の本心なんかじゃなかった……!
「マリコさん……、私も青いケツのガキです…。」
グスッと鼻水を押しとどめていると、
マリコさんは優しく諭してくれる。
「バカね…。そんなに自分を責めるもんじゃないわ。」
「…………え?」
「大事なのは、これから!でしょ?」
「これから……。」
そしてマリコさんは茶目っ気たっぷりにウィンクすると、
「まぁ、リッキーのことだったらアタシに任せなさいな!アタシなら咲希の悲しみをわかってあげられるわよ!?だから、これからどうするか一緒に考えましょ!!」
と、力強く胸を張って言ってくれた!
「はい……!」
そして私はマリコさんと共にコピ・ルアックへ再び向かったのだった。
私が走って目的のスーパーに着く頃には、既にマリコさんがお醤油のボトルをニ本持って掲げていた!!
「ぜぇ。ぜぇ。ぜぇ。やりましたね……!ごほっ。」
日頃の運動不足のせいか、息切れしてうまく話せない……。
「ほぉ~んと危なかったわよ!!あと三本だったんだから!!だからニ本確保ッ!勝ったわよ!!」
え?!
2本?!
確かお一人様一本のはず…。
「ど、どうして……、二本……っ持ってるんですか?!ぜぇ、ぜぇ。」
「だって、アタシと咲希で “二人” だから二本に決まってるじゃない!!そう店員の兄ちゃんに言ったら納得してくれたもの。…ね!?」
そう言いながらマリコさんはお店から出てきた若い店員さんにウィンクした。
すると店員さんは即行でお店の中に入ってしまった。
「まったくツレないわね~。とにかくお醤油!ハイ、咲希に!」
「あ、ありがとうございます…。」
あの店員さん…。
なんだかマリコさん見て怯えてたな。
何もなかったことを祈ることしかできないけど、これからも繁盛しますように……。
マリコさんにお醤油のお代を払い、二人ならんでマリコさんのお店の “コピ・ルアック” に向かう。
マリコさんは鼻歌を歌っていて、上機嫌だ。
そこでハタと気づく!
そういえば今日って霧島くんっているのかな……?
お店に行くということは、霧島くんに会いに行くということ。
そう意識し出したら急に落ち着かなくなってきた!
「咲希、どうかしたの?なんだか様子がおかしいわよ?」
と、マリコさんが足を止め、私の顔を覗いてくる!
うっ…。
マリコさんってやっぱり鋭い!!
「いえ!そんなことな…」
「わかった!!もしかしてリッキーね?!そうでしょ?!」
え!!!
気づくの早くない!?
マリコさんの勘の鋭さに私は目が点状態になっているけど、
マリコさんは構わず続ける!
「やっぱりね~。リッキーと何かあったんでしょ?アタシだってダテに女やってないもの!!わかるわ~、 “恋する乙女” は色々と大変よね~~~。」
「そうなんです……………って、え!!!恋する乙女!!??」
ウンウンとマリコさんは勝手に自己解決している。
な、な、なんで!?
なんでわかっちゃったの!??
私が霧島くんを好きな気持ちが一瞬でバレてしまい、ぐうの音も出なかった……!
「ま、大体の予想はつくわ。どうせリッキーが勝手に暴走して咲希を困らせてんでしょうよ。まったく!リッキーはもっと自分がガキだということを自覚した方がいいわね!フン!」
え?…自覚??
「それってどういうことですか??」
「リッキーは一人で何でもかんでも抱え込みすぎなのよね~。勝手に自分を大人だと思い込んじゃってさ!フン!!まだまだまだまだ青いケツのガキなんだから、もっと周りを頼んなさいって話よね!!フン!」
霧島くん…。
「私も…そう思います。」
確かにマリコさんの言うことは一理ある。
霧島くんは、根は優しいから。
だからみんなに慕われていて、そして自分を好いてくれてる人をほっとけない…。
そんな人だと私は思っていた。
「でも、もしかしたら “周り” が霧島くんをそうさせてるところがあるかもしれませんね…。私なんか特にそうかもしれない……。」
「咲希…?咲希は決してそんなことないわよ?」
「そんなことないです!だって私は結局、いつも自分のことで精一杯で……、霧島くんに甘えてばかりで…!霧島くんが、どんな気持ちで私に……別れを言ったのか……まるでわかっていなかった…!」
「咲希……。」
「彼にあんな言葉を言わせたのは、私なんです…!」
ブーゲンビリアの花言葉。
【あなたしか見えない】
あの花の本当の意味を知った今、彼の想いがどんなに深かったか。
どんなに温かかったか。
ようやく私は理解した。
だから余計、自分を責めずにはいられなかった。
『好きじゃねえよ。べつに。』
あれは…、
彼の本心なんかじゃなかった……!
「マリコさん……、私も青いケツのガキです…。」
グスッと鼻水を押しとどめていると、
マリコさんは優しく諭してくれる。
「バカね…。そんなに自分を責めるもんじゃないわ。」
「…………え?」
「大事なのは、これから!でしょ?」
「これから……。」
そしてマリコさんは茶目っ気たっぷりにウィンクすると、
「まぁ、リッキーのことだったらアタシに任せなさいな!アタシなら咲希の悲しみをわかってあげられるわよ!?だから、これからどうするか一緒に考えましょ!!」
と、力強く胸を張って言ってくれた!
「はい……!」
そして私はマリコさんと共にコピ・ルアックへ再び向かったのだった。