不良リーダーの懸命なる愛
勇気
ドンッ
「っ!」
近くの路地に入り、
私はひと気がない狭い路へ強引に連れて行かれると、
背中を勢いよく押されて、叩きつけられるように壁へ激突した!
な…に……?
この人達……なんなの……!?
痛みと共に恐怖が湧いてくる…!
すると一人の女の子が私を憎悪の眼差しで見下ろしてきた!
この人……
前に何処かで………。
見覚えのある顔だと思った。
けど、直ぐには出てこない!
何処で会ったんだっけ?!
知ってる顔だ……。
「鳴瀬さん……だったよね?不思議そうにアタシの顔みてるけど、何か言いたいことでもあるわけ?」
「え……? ………………い、いえ…。」
大勢に囲まれてるその雰囲気は威圧感で充満していて、
声を出すのもはばかれた。
「アンタ。霧島くんにフラれたくせに、まだ彼の周りをウロチョロしてるのね?」
え??
どういう事??
っていうか、フラれたって……。
何がなんなのかわからずにいると、その子は構わず話を続けた!
「しかも、 “友達” とか言って霧島くんに近づいて彼女の座を狙おうなんて、ずいぶん汚いテを使うじゃない……?」
「とも…だ…ち…?」
掠れた声でやっとの思いで反応する!
なぜこの人は、私と霧島くんの関係を知ってるんだろうか?!
それに “汚いテ”ってどういう事?!
「そうよ!!何が友達よ!!同高でタダの同級生だ!って言ってたくせして!!!」
その言葉で私はふと、ある場面を思い出した。
『あの、私は霧島くんとは同じ学校の同級生の鳴瀬咲希といいまして、友達…』
『はぁ?!同高だからって何よ!!』
『あなたみたいなブスが霧島くんと仲良くしていいわけっ!?マジあり得ないから!!』
『そうよ!サッサと身を引きなさいよねぇ!!っこの地味女!!!』
!!!!
そうだ……。
この人、あの時の!!!
それは私と霧島くんが休日に市内の図書館で勉強した日、
帰りに霧島くんに初対面なのに、唐突に “愛の告白” をした女の子だった!!
えっと、確か名前は……、
「薫子さん…?でしたっけ……?」
恐る恐る私は口を開いた。
するとその女の子は顔を真っ赤にして、体が小刻みに震え出した!!
「桜子よっ!!!アタシの名前を間違えるなんてあり得ない!!なんて失礼なオンナなの!?こんなヤツが、霧島くんの側でずっと彼女気取りをしてたんだと思うと、マジで頭にくるッ!!!!」
ゲッ!
間違えた!!
自信あったんだけどな!
「ご、ごめんなさい…!あの、桜子さんは何か誤解されてると思うんですけど…、べつに彼女ではなく…」
「っそんなことはもう関係無いのよ!!!」
!!?
「アンタが………!ッアンタみたいな何の取り柄もないオンナが、霧島くんの側にいるのが気に食わないのよ!!!!!」
「…っ。」
その迫力に押されて、言いたい言葉が出てこなくなる!!
「同じ高校だか、同級生だか知らないけど……、霧島くんに近寄って独占しようとしてるクソみたいなオンナどもが、ムカつくのよ……!!!」
桜子さんは、私の脇にあった廃材品を蹴飛ばした!!
その突然の行動に、ビクッと肩が跳ね上がってしまう!
「ウケる!こいつビビってるよ?」
「やめてあげればぁ?桜子~。こんなに怯えてるんだからさぁ!」
クスクス…。
周りのヤジもあって満足したのか、
桜子さんは笑みを浮かべて勝ち誇ったように吐き捨てるように言った!
「いい?もうこれ以上、霧島くんの周りをうろつかないコトね?次はどうなるかわかんないから!…あはは!!」
桜子さんの笑い声が頭に響く中で、
唯一、恐怖に支配されない感情があった…!
…………霧島くん。
「あ……の……、よくわからないけど、……彼女にするとか友達になるとかは………、霧島くん本人が決めることなんじゃないんですか……。」
「…………なんですって?」
私が言い返してくるとは思ってもみなかったのか、
眉をひそめ、目を疑うような眼差しで私を見てきた!
「あなたの…言ってることは、霧島くんの気持ちを無視してます……。」
「ーーっ!!?」
「私には、今の話を聞いてると、桜子さんが……ただ霧島くんに対して “執着” してるとしか聞こえません……。」
霧島くん、
「人には色んな好きの形があると思います。……でも。それは、どれも相手をちゃんと思いやってのことです……!」
私の気持ちに嘘は無いよ。
「私は、誰に何て言われようと、霧島くんを想う気持ちはゆずれません!!絶対に!!!」
だから……、
「~~っっわかったようなコトを言ってふざけんじゃねえぇよ!!!アンタにアタシの何がわかんのよ!!!!!」
何があっても後悔しない!!
「マジ許せないっっ!!!!!」
桜子さんは落ちてた廃材を手に取ると、
私に向かって力一杯それを降り注いだ……!!!
「っ!」
近くの路地に入り、
私はひと気がない狭い路へ強引に連れて行かれると、
背中を勢いよく押されて、叩きつけられるように壁へ激突した!
な…に……?
この人達……なんなの……!?
痛みと共に恐怖が湧いてくる…!
すると一人の女の子が私を憎悪の眼差しで見下ろしてきた!
この人……
前に何処かで………。
見覚えのある顔だと思った。
けど、直ぐには出てこない!
何処で会ったんだっけ?!
知ってる顔だ……。
「鳴瀬さん……だったよね?不思議そうにアタシの顔みてるけど、何か言いたいことでもあるわけ?」
「え……? ………………い、いえ…。」
大勢に囲まれてるその雰囲気は威圧感で充満していて、
声を出すのもはばかれた。
「アンタ。霧島くんにフラれたくせに、まだ彼の周りをウロチョロしてるのね?」
え??
どういう事??
っていうか、フラれたって……。
何がなんなのかわからずにいると、その子は構わず話を続けた!
「しかも、 “友達” とか言って霧島くんに近づいて彼女の座を狙おうなんて、ずいぶん汚いテを使うじゃない……?」
「とも…だ…ち…?」
掠れた声でやっとの思いで反応する!
なぜこの人は、私と霧島くんの関係を知ってるんだろうか?!
それに “汚いテ”ってどういう事?!
「そうよ!!何が友達よ!!同高でタダの同級生だ!って言ってたくせして!!!」
その言葉で私はふと、ある場面を思い出した。
『あの、私は霧島くんとは同じ学校の同級生の鳴瀬咲希といいまして、友達…』
『はぁ?!同高だからって何よ!!』
『あなたみたいなブスが霧島くんと仲良くしていいわけっ!?マジあり得ないから!!』
『そうよ!サッサと身を引きなさいよねぇ!!っこの地味女!!!』
!!!!
そうだ……。
この人、あの時の!!!
それは私と霧島くんが休日に市内の図書館で勉強した日、
帰りに霧島くんに初対面なのに、唐突に “愛の告白” をした女の子だった!!
えっと、確か名前は……、
「薫子さん…?でしたっけ……?」
恐る恐る私は口を開いた。
するとその女の子は顔を真っ赤にして、体が小刻みに震え出した!!
「桜子よっ!!!アタシの名前を間違えるなんてあり得ない!!なんて失礼なオンナなの!?こんなヤツが、霧島くんの側でずっと彼女気取りをしてたんだと思うと、マジで頭にくるッ!!!!」
ゲッ!
間違えた!!
自信あったんだけどな!
「ご、ごめんなさい…!あの、桜子さんは何か誤解されてると思うんですけど…、べつに彼女ではなく…」
「っそんなことはもう関係無いのよ!!!」
!!?
「アンタが………!ッアンタみたいな何の取り柄もないオンナが、霧島くんの側にいるのが気に食わないのよ!!!!!」
「…っ。」
その迫力に押されて、言いたい言葉が出てこなくなる!!
「同じ高校だか、同級生だか知らないけど……、霧島くんに近寄って独占しようとしてるクソみたいなオンナどもが、ムカつくのよ……!!!」
桜子さんは、私の脇にあった廃材品を蹴飛ばした!!
その突然の行動に、ビクッと肩が跳ね上がってしまう!
「ウケる!こいつビビってるよ?」
「やめてあげればぁ?桜子~。こんなに怯えてるんだからさぁ!」
クスクス…。
周りのヤジもあって満足したのか、
桜子さんは笑みを浮かべて勝ち誇ったように吐き捨てるように言った!
「いい?もうこれ以上、霧島くんの周りをうろつかないコトね?次はどうなるかわかんないから!…あはは!!」
桜子さんの笑い声が頭に響く中で、
唯一、恐怖に支配されない感情があった…!
…………霧島くん。
「あ……の……、よくわからないけど、……彼女にするとか友達になるとかは………、霧島くん本人が決めることなんじゃないんですか……。」
「…………なんですって?」
私が言い返してくるとは思ってもみなかったのか、
眉をひそめ、目を疑うような眼差しで私を見てきた!
「あなたの…言ってることは、霧島くんの気持ちを無視してます……。」
「ーーっ!!?」
「私には、今の話を聞いてると、桜子さんが……ただ霧島くんに対して “執着” してるとしか聞こえません……。」
霧島くん、
「人には色んな好きの形があると思います。……でも。それは、どれも相手をちゃんと思いやってのことです……!」
私の気持ちに嘘は無いよ。
「私は、誰に何て言われようと、霧島くんを想う気持ちはゆずれません!!絶対に!!!」
だから……、
「~~っっわかったようなコトを言ってふざけんじゃねえぇよ!!!アンタにアタシの何がわかんのよ!!!!!」
何があっても後悔しない!!
「マジ許せないっっ!!!!!」
桜子さんは落ちてた廃材を手に取ると、
私に向かって力一杯それを降り注いだ……!!!