突発性ヴァンパイア・ガール!
「大丈夫かな?私、間違えたところ撃った?倒しちゃった?」
縋り付くように吉崎君に聞くと、「別に?」というなんとも適当な気の抜ける答えが返ってきた。
「大丈夫だ、間違えてねぇよ。別にどこに撃っても結果は同じだ。
というか、銃撃ったこともないやつが2回連続で当てる方がよほどすごいとは思うけどな」
吉崎君は感心したという風に答えるが、今の私はそれを喜べる心境ではなかった。
「じゃあ、2人とも死んでない?」
「…あーっと、吸血鬼は怪物だし、一種のソンビみたいなもんだから、元々生きてはいないけどな」
「このまま灰になって消えたりしない?今まで倒した吸血鬼みたいに、消えたりしない?」
「あぁ、それはない。大丈夫だから、安心しろ」
吉崎君は私の頭をポンポンと2回撫でつけた。
「ハンターの俺が大丈夫だっつってんだ。安心していい」
吉崎君の言葉を聞いて、私は少し気持ちを落ち着かせることができた。
しばらくすると、侑也が目を覚まし体を起こした。
「ん…?」
目をこすって、あたりを見渡している。
「何が起こったの…?」
亜美も起き出した。
その瞬間、私の心はパアッと雲間から太陽が顔をのぞかせたように明るくなった。
「成功だ…!」
「な?大丈夫っつったろ?」
吉崎君の言葉に私は何度も頷いた。
「さっきの弾丸、あれ何なの?」
亜美が不思議そうに尋ねる。
「普通の弾丸でもないし、シルバーブレッドでもなかったようだけど…」
侑也も、訳が分からない、という表情をしている。
「俺が答える」と吉崎君は言った。
「さっき橋本が撃ったのは、寅木が言うように、普通の弾丸ではないし、シルバーブレッドでもない。
あれはゴールドブレッドだ」
2人とも聞いたことがない様子で、首を傾げた。
「ゴールドブレッドは、純銀の十字架と純金の十字架を、同じ量ずつ溶かして作られた弾丸のこと。
そして、シルバーブレッドは吸血鬼を倒せるが、ゴールドブレッドでは倒すことはできない」
「じゃあ、普通の弾丸と変わりないんじゃないかしら?」
亜美が吉崎君に言った。
吉崎君は首を横に振った。
「倒すことはできないが、ゴールドブレッドには大きなメリットがある。
それは、吸血鬼の能力をほとんど全て奪うことができることだ」
2人は目を見開いて驚いた。
私はあの時のことを思い出していた。
拳銃を渡された時の事を。
縋り付くように吉崎君に聞くと、「別に?」というなんとも適当な気の抜ける答えが返ってきた。
「大丈夫だ、間違えてねぇよ。別にどこに撃っても結果は同じだ。
というか、銃撃ったこともないやつが2回連続で当てる方がよほどすごいとは思うけどな」
吉崎君は感心したという風に答えるが、今の私はそれを喜べる心境ではなかった。
「じゃあ、2人とも死んでない?」
「…あーっと、吸血鬼は怪物だし、一種のソンビみたいなもんだから、元々生きてはいないけどな」
「このまま灰になって消えたりしない?今まで倒した吸血鬼みたいに、消えたりしない?」
「あぁ、それはない。大丈夫だから、安心しろ」
吉崎君は私の頭をポンポンと2回撫でつけた。
「ハンターの俺が大丈夫だっつってんだ。安心していい」
吉崎君の言葉を聞いて、私は少し気持ちを落ち着かせることができた。
しばらくすると、侑也が目を覚まし体を起こした。
「ん…?」
目をこすって、あたりを見渡している。
「何が起こったの…?」
亜美も起き出した。
その瞬間、私の心はパアッと雲間から太陽が顔をのぞかせたように明るくなった。
「成功だ…!」
「な?大丈夫っつったろ?」
吉崎君の言葉に私は何度も頷いた。
「さっきの弾丸、あれ何なの?」
亜美が不思議そうに尋ねる。
「普通の弾丸でもないし、シルバーブレッドでもなかったようだけど…」
侑也も、訳が分からない、という表情をしている。
「俺が答える」と吉崎君は言った。
「さっき橋本が撃ったのは、寅木が言うように、普通の弾丸ではないし、シルバーブレッドでもない。
あれはゴールドブレッドだ」
2人とも聞いたことがない様子で、首を傾げた。
「ゴールドブレッドは、純銀の十字架と純金の十字架を、同じ量ずつ溶かして作られた弾丸のこと。
そして、シルバーブレッドは吸血鬼を倒せるが、ゴールドブレッドでは倒すことはできない」
「じゃあ、普通の弾丸と変わりないんじゃないかしら?」
亜美が吉崎君に言った。
吉崎君は首を横に振った。
「倒すことはできないが、ゴールドブレッドには大きなメリットがある。
それは、吸血鬼の能力をほとんど全て奪うことができることだ」
2人は目を見開いて驚いた。
私はあの時のことを思い出していた。
拳銃を渡された時の事を。