爽やか王子は悪魔のような人でした
静香が帰ったのはいいけど、
やっぱりフラフラする。
頭も痛いし寒いし体がダルい。
これは真面目にヤバイ感じだ。
早く帰ろう。
そう思ってると誰かに腕をつかまれた。
振り返ると、
「あ、七瀬君。」
静香のイジメの原因がいた。
「夏川さん、濡れてるけど大丈夫?」
「………大丈夫です。
では早く帰りたいんで。」
いつもだったら、誰のせいで濡れてると思ってるのよっ!と思うところ。
でも今はものすごくダルいため、
そんな考えさえ思いつかない。
「では、さようなら。」
フラフラした足取りで門を出た。