爽やか王子は悪魔のような人でした



そう言って微笑む七瀬君。



ーードックン!



「や、あの…っ!」



急に鳴りだした心臓に戸惑う。



「あれ、顔赤いぞ?大丈夫か?」



そう言って私の頬に手を添える七瀬君。



「あぁ……」



ヤバイ、なんかものすごく顔が熱い。
なんで?熱、熱があるの?私。

それともーー



「な、七瀬君、手、離して。」



「ん?あぁ、悪りぃ。大丈夫か?」



「大丈夫っ!大丈夫だけど少し用事できたから先、戻るねっ!じゃーね。」



そう言ってダッシュ視聴覚室を出て外に行く。



ーーヤバイ、ヤバイ。
心臓の音がうるさいよっ!
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