爽やか王子は悪魔のような人でした
「あのさ、まだわかんない?
自分の気持ち。結菜ちゃんは聖夜と離れたくないって思ってるんでしょ?
…結菜ちゃん、自分の気持ち閉じ込めてない?」
そう言われてビクッとする。
「……本当はわかってたのかも。
私、七瀬君がーー好き。
ははっ、あんな性悪で裏表ある人、
好きになるはずなかったのにな。」
「しょうがないよ。好きになる人は選べないんだから。
性悪で裏表あるかもしれないけど、
結菜ちゃんは好きになったんだから、
グダグダ言ってる場合じゃないよ。」
そう言ってくれる静香。
「あり、がと…」
「うん、もうお昼休み終わるから戻ろうね教室。放課後は2人で帰りなね。
今日は私いないから。」
「ーーうんっ!」