爽やか王子は悪魔のような人でした
告白
放課後。
「帰るぞ。」
「え、あ、う、うんっ!」
返事するだけでこんなに戸惑ってしまう。好きと自覚するだけでこんなに違うのか。
帰り道、私の心臓は鳴りっぱなしだった。
「な、な、な、七瀬君っ!
す、好きな人とかはいるのかなっ?」
「は?なにを急に。いねーよ。
俺は女が大っ嫌いって言ってるだろ。」
そう真顔で言われる。
「そっか…そうだよねっ!」
ってことは、まだ私にもチャンスがあるわけだ。
「おまえは?おまえは好きなやつとかいる?」
「へ、わ、私…?い、いるよ。」
あなたです。なんて絶対言えない。
「ふーん、ま、どーでもいいけど。」
興味なさそうに言う七瀬君。
ほわ、そういう表情もかっこいい…っ!