爽やか王子は悪魔のような人でした
***
「んぅ…ぁ…」
目を覚ましたのは全く知らない部屋の中。
「ここ、どこ…?」
確か私は、静香を庇って水をかけられたあと、とてもダルかったんだ。
それでそのまま帰ろうとして、
赤信号を渡りそうになって、
えっと、七瀬君が助けてくれて………
気を失ったんだ。
それで、ここはどこ?
立ち上がろうとするけど体が重い。
…ってか、今何時?
私の頭もとにあるカバンをあさってケータイで確認。
8時か………って、ん?
8時っ⁉︎ どうしよ、お母さん心配してるかもっ!
お母さんが帰ってくるのは7時半。
プルルルルルーー
お母さんに電話をかける。