爽やか王子は悪魔のような人でした



***



「七瀬君、今日はありがとう。」



遊園地も終わりニッコリ笑顔で言って帰ろうとすると七瀬君に腕をつかまれた。



「待てよ。話がある。」


「へ?なに?」



気まずそうに目を逸らす七瀬君に
私なにかしたかな?と不安になる。



「あのさ…」


「うん?」



「…っ、あーっ!もういいっ!」



急に叫び出して七瀬君は少しかがんで、
私にーーキスをした。



「な、な、な、なっ、七瀬君っ⁉︎」



突然のことに驚く。



「なんだよ、悪いかよ。」



少し拗ねたように、でも真剣な七瀬君。
< 134 / 304 >

この作品をシェア

pagetop