爽やか王子は悪魔のような人でした




「うん、話はわかったよ、ありがと。」



ちょうど俺がそう言ったところで部屋のドアが思いっきり開いた。



ものすごい勢いだから誰かと思ったら聖夜だった。



「お、聖夜じゃん、速かったな。」



「おぅ。それより結菜。」



そう言って結菜ちゃんの方にズカズカ歩いていく聖夜。


心なしか結菜ちゃんは怖がっているようだった。




「な、七瀬君、なんでここに…っ⁉︎ 」



「なんでだろーな?てかおまえこそなんでいる?」



「……七瀬君には関係ないもん。」



拗ねたようにいう結菜ちゃん。


そりゃあな、他の女と誕生日パーティーしてる彼氏、嫌だよな。



「関係ねえとかありえないから。」



そう言って聖夜は結菜ちゃんを抱きしめた。


まさかの展開に俺だけではなく結菜ちゃんも驚いている。
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