爽やか王子は悪魔のような人でした



「ったく、ふぁ、じゃねーよ。
本当、俺の心配がわからんな。おまえ。」



「…心配してくれたの?」



そう言って結菜ちゃんは無意識で上目遣い。

そんな結菜ちゃんに戸惑ってるのがわかる、聖夜。



「べ、別に?心配というかさ、
このままいなくなったら俺のせいみたいじゃん?」



普通を装ってそう言ってるんだろうけど俺にはバレバレ。



ったく、素直じゃねーな。



「でもさ、七瀬君、女の人といたじゃん…」



そうそう、問題はそれ。



「は?おまえなに言ってんの?

あれ、静香だっつーの。」
< 167 / 304 >

この作品をシェア

pagetop