爽やか王子は悪魔のような人でした



静香ちゃんと電話が終わり少し恥ずかしそうな、でも嬉しそうな結菜ちゃん。



「静香だったろ?」



「う、ん。ごめんね、こんな嫌な女、嫌いだよね…」



見るからにショボくれる結菜ちゃん。


お、ここは男の見せ所だぞ、聖夜。
励ましてやれっ!



そんなことを思ってると聖夜の口から意外な言葉が出た。




「うん、嫌い。
そういう女、大っ嫌い。」



……聖夜さん?なにを言ってらっしゃるの?



結菜ちゃんはそんな聖夜の言葉を聞いて、



「うぇーん、やっぱそうだよねっ…!」



と、涙をこぼしてた。



…ざけんなよ、聖夜。
女の子、泣かせんなよっ!



俺がキレかけていると聖夜の手が結菜ちゃんの頭の上に乗った。



ポンポンとあやすように撫でる聖夜。

ま、おまえが泣かせたんだからあたりまえだけどな。
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