爽やか王子は悪魔のような人でした



ーーおまえの言う通り、

多分それは 私が大好き ってこと。



「そ、か、嬉しい。」



私がそう言うと七瀬君は舌打ちして、



「……気持ちは一生変わんねえから。
安心しとけ。」



そう言って帰って行った。



私のこと大好き、しかも気持ちは変わらない。



なにこれ、私幸せすぎない?
神様が私の味方してくれてるんだね?

そうなんだよね。
ごめんなさい。探し物して見つからないとき神様のせいにして。



ーーでもさ、結局神様は味方なんかじゃなかった。味方のフリをしただけだった。


それを知るのは少し先のことーー
< 187 / 304 >

この作品をシェア

pagetop