爽やか王子は悪魔のような人でした




「…悪りぃけど付き合えない。」



「えっそんな…でもそうですよね、こんな初対面の女…

じゃ、友達からで良いので…」


女子も頑張るなぁ。
そう思いながらノーテンキに見る。



「ふざけんなよ。
友達からで良い?どれだけ上から目線なわけ?マジ、ウザいから。

てか、俺おまえみたいなタイプ1番嫌いだわ。目障り。どっか行け。」



そう言ったとたん女子は泣きながら走り去っていった。



「……え?」



七瀬君ってこんなキャラだっけ?
てか、この人、七瀬君?


頭が混乱してる私。
すると上から冷たい声が降ってきた。



「おい、なにしてんの?のぞき?
…って、おまえ……!」



七瀬君は今私が誰か気付いたらしい。
なんか、ヤバイとでも言いたげな顔だ。



「七瀬君、今のどういうこと?
なんかいつもと違うよね?」



私がそう言うと七瀬君は私の腕をぎゅっとつかんで無言で歩きはじめた。
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