爽やか王子は悪魔のような人でした



「………結菜ちゃん、察してあげよ。」



「へ?察する?なにを?」



察するって、私察したよね?
トイレ行きたかったってわかったもん。




「これだからあんたは……っ!」



静香は大きくため息をつく。



「トイレのことなら察したよ?」



「っ、バカ、鈍感、男心わからずや。」



私に本性バレたからか、言葉遣いがいつもより悪い静香。




「男心はわかるわけないよ。私、女だもん。」



大きくため息をつく静香。



「あーもうっ、わかったわよ。結菜ちゃんになにも期待しないわ。

でも、またなんか聖夜がおかしかったら教えてね?じゃ、もう式の時間だから戻るわよ。」




今日は始業式がある。
残り10分なのでとりあえず教室に戻ることにした。
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