爽やか王子は悪魔のような人でした



「なぁ、聞けよ。
俺はおまえの命の恩人だよな?

赤信号から守ったし、
倒れたところ俺が保護してやったし。」



「う、うん、そうだね…」



なんか嫌な予感がするのは気のせいだろうか?



「よし、認めたな。

俺はおまえの命を救った。

ということは、おまえもそれなりの恩返しをしなきゃな?」



ゴクリと唾を飲み込んで聞く。
なにを言われるんだろうか。

まさか、お金?お金とか?



「おまえは俺パシリになれ。」



「……は?」



ぱ、しり…?
あのパシリだよね?


どういうことだろ?



「つまり、おまえは簡単に言えば俺の言いなりってこと。」



ニヤリと笑って言う七瀬君にヒヤッと背筋が凍る。
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