爽やか王子は悪魔のような人でした



『結菜ちゃん、きちんと断るのは大切よ。ハッキリと伝えてあげないと逆にその子がかわいそうよ。

期待させてるようなものじゃない。』



静香の言葉に思わされる。


そうだ、ちゃんと断らなきゃ。



「でもなんて断れば…」



『それこそ簡単よ。結菜ちゃんの気持ちをしっかりと正直に話すだけ。』



自分の気持ちを正直に……



「うん、そうだね、ありがと。」



『いいえ。じゃーね。』



「うん、バイバイ。」



そう言って電話を切る。


よし、明日断ろう。
私の気持ちを伝えるんだ。
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