爽やか王子は悪魔のような人でした



スタスタと視聴覚室をでて行こうとする七瀬君に向かって叫ぶ。



「話しくらいっ、聞いてくれてもいいじゃないのっ!

誤解くらい解かせてよ。
私だってしたくなかったわよ、キス。

なのに浮気者とか勝手に決めつけないでよ…バカ。」



わかってる。
逆ギレってことも私が悪いってことも。



「あ?浮気者の話なんて聞きたくないね。
話を聞いても誤解を解こうとしても俺にはもう言い訳にしか聞こえねーから。

聞くだけムダだ。」



冷たい目。別に私ばっかり悪いわけじゃないじゃん。



「っ、バカっ!七瀬君なんて大っ嫌いっ!」



「は?こっちだって大嫌いだから。
てか、いいかげん、ウザいよ、そういうの。」




そう言って七瀬君は視聴覚室を出て行った。
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