爽やか王子は悪魔のような人でした



「七瀬、彼女とはどうだよ?」



な、七瀬君がいるの?


その場で固まる私。



「別になにもないけど。」



「嘘だぁ。なんかおまえ今日おかしかったし。」



そういえば、今の七瀬君の彼女は佐原さんだ。




「おかしくなんかねーよ。普通だ、普通。」




「ふーん?手は出したのか?」



…七瀬君の友人さん、なにを聞いてるの?



「なんですぐに出さなきゃいけねーんだよ。」




「えー、じゃあ俺出しちゃおうかな。」



友人さんがそう言うと七瀬君はガタッと立ち上がった。

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