爽やか王子は悪魔のような人でした
「おい、黙ってねーで喋れよ。」
そう拗ねたように言う七瀬君。
ほらそういうところが可愛いんじゃん。
「ふふっ、七瀬君、可愛い。」
「あ?意味わかんねーし。」
七瀬君は素直じゃないけどそれは照れ隠しなんだ。
好き、好き、大好きーー
その気持ちが抑えきれなくなるほど私は七瀬君が好きだ。
「本当、大好きだからね。」
「知ってるって。」
勘違いして、すれ違って、ケンカになる。
素直になれない私たちにはしょっちゅうあると思う。
でもね、その度気づくんだ。
私は七瀬君が好きだって。大好きだって。私はその度伝えるね。大好きと。