爽やか王子は悪魔のような人でした
放課後ーー
「ね、七瀬君、クリスマスって空いてる?」
誘わない予定だったけど静香の恋が関わってるんだもん。これは特別。
「クリスマス?空いてるけど。」
「じゃ、私と七瀬君と静香と静香の好きな人でダブルデートしようよ。」
「は?嫌だね。めんどくせぇ。」
バッサリ言われる。
んぅ、めんどくさいってなによ。
「いいじゃん。ケチ。」
頬を膨らますと潰される。
「なんでクリスマスに出かけなきゃいけないわけ?寒いし人多いし。」
そりゃ、冬だもんね。雪とか降ったら最高なんだけどな。
「それにどこ行っても同じ音楽ばっか流れてるし。」
そりゃね、クリスマスソング流すわけだしかぶるよね。
「しかも無駄にキラキラしてるし。
電気代の消耗も半端ないだろうし、
目がチカチカする。絶対悪くなるって。」
無駄にキラキラって…イルミネーションで綺麗じゃんか。
確かに電気代かかるし、目も痛いけど……綺麗だもん。許せるよ。