爽やか王子は悪魔のような人でした




帰り道、駅前はクリスマスソングとクリスマスツリーとイルミネーションとカップルでいっぱいだった。




「ウゼェ……」




そうつぶやく七瀬君。




あ、そう言えばクリスマスといえば……




「七瀬君、はいこれ。クリスマスプレゼント。」



カバンから包装用紙で包んでもらったプレゼントを取り出す。




「え、あ、サンキュ。」



七瀬君はそう言ってプレゼントをカバンにしまってから目を逸らす。



そしてなにかを決意したように私と視線を合わせた。




「結菜、これやる。」



少し照れながらもらったものはなんとプレゼント。



「これ、クリスマスの?」



「あぁ。」



すごい、超以外。七瀬君がプレゼントだなんて…



嬉しすぎて出てきそうな涙をこらえる。
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