爽やか王子は悪魔のような人でした




「ありがと。すごく嬉しいっ!」




ニコッと笑って言うと七瀬君からすごく視線を感じた。




「結菜……」



「な、に…?」



なんでそんな声で呼ぶの?なんでそんな熱っぽい視線を送るの?



「結菜…好きだ。」



「へ……んっ…」



突然降って来たキス。



「だ、め……みんな、いる……」



キスの合間になんとかそれを伝えると、



「んなの関係ねえよ。しかも今日イブだからみんなそんなことしてるっつーの。」



七瀬君はそう言ってキスを深める。



「んぅ……ん…」



なんか今日の七瀬君はおかしい。




こんなに長くて深いキスなんてしたことないのに。



でもこんな七瀬君もいいかも。
余裕がない感じでなんか嬉しい。



「結菜、マジ離さねぇからな。」



ぎゅっと手を握られる。
なんかよくわかんないけど不安なのかな?
七瀬君は。私がどこか行っちゃわないか。でもなんで不安になるの?

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