爽やか王子は悪魔のような人でした
「離れる気ないから。」
七瀬君が私を必要としてるなら……ううん、必要としてなくても私は離れないから。
てか、今日、私も七瀬君も素直な気がする。
きっとそれはクリスマスパワーのおかげだね。
「結菜、好きだよ。」
「私も好き。」
ほら、クリスマスパワーのおかげで気持ちを言い合えてる。
「クリスマス、意外といいもんだな。」
「でしょ?」
本当クリスマスパワーはすごい。
イベント嫌いの七瀬君にそんなことを言わせるなんてすごすぎる。
「また来年も過ごそうな。」
それは、一緒にってことだよね?
「あたりまえじゃん。」
どちらともなく手を握ってーー今度はつかむとかじゃなくて普通に。
帰り道、クリスマスソングが流れる中、
私たちは2人はそんなことを話しながら帰った。
番外編 クリスマス 【END】