爽やか王子は悪魔のような人でした



***



「今日はありがとう。」


今日はたくさん教えてもらった。

不器用な私だから、

まだ上手いとは言えない手つき、料理だけどまえよりはだいぶマシになった。


これは、七瀬君が教えるのが上手いからだよね。



「別に。で、1人で家に帰れるか?」



「帰れるしっ!」



「本当に?」



「本当っ!」



正直不安だけどこれ以上迷惑かけたくないし、なんもできないと思われるのは嫌だ。



「じゃーねっ!」



「……おい。」



帰ろうとすると七瀬君に腕を引かれた。
< 66 / 304 >

この作品をシェア

pagetop