爽やか王子は悪魔のような人でした
「……っ、私もそれはヤかも…」
改めて考えると七瀬君、苦労してるんだね。私なんかより傷ついてるのかも。
「おまえの友達はさ、最低だと思う。影で悪口言うのはダメだと思う。
でもさ、本当に嫌いなやつだったら仲良いフリするか?
あいつらの性格は知らねーけど、
俺だったら嫌いなやつには徹底的に無視するね。」
…確かにミキと舞はハッキリ言うタイプ。嫌いな子とかにも明らかに嫌な態度をとってる。
「じゃあ、なんで悪口言ったの…っ!」
「俺もよくわかんねーけど、
どうせ嫉妬かなんかだろ。」
「しっ、と…?」
嫉妬って、あの嫉妬?
なんで私が嫉妬されなきゃ…
「どうせあいつらはおまえを見下してたんだろ。
おまえそういうの興味なさそうだし。
だけどそのおまえが王子とか呼ばれる俺と付き合ったんだ。
そりゃあな、驚き越えて嫉妬になるわ。」