爽やか王子は悪魔のような人でした



帰り道、歩いてると綺麗なお姉さんに、
声をかけられた。



「明日、あなたたち暇かしら?」


「え、あ、私は暇ですね。七瀬君は?」


「暇というよりやることねえよ。」



私たちがそう答えるとお姉さんはカバンの中から遊園地のチケットを2枚取り出した。



「これ、もらってくれない?
期限が明日までで私いけなくて…」



「へ?いいんですか?」



「えぇ。キミたちお似合いだし。楽しんできてよ。」



そう言ってお姉さんは私の手にチケットを握らせた。



「あ、ありがとうございますっ!」



「いえいえ、お幸せにね。」



お姉さんはニコリと笑って歩いていった。
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