現代のシンデレラになる方法
翌朝。
カーテンの隙間から朝日が差し込んできて、うっすら目を開けた。
その瞬間、誰かに抱かれていて思わず声を上げそうになる。
誰かなんて、もちろん先生なんだけど。
まるで抱き枕のように、私の体はすっぽり先生の腕の中。
ちらっと先生の顔を見上げた。
男らしい端正な顔立ちが目の前にあって心臓が飛び出しそうになる。
もう、居ても立っても居られなくて声にもならない悲鳴をあげる。
あぁ、もうだめだ。
早く先生が起きる前に脱出しなきゃ……っ!
先生に気付かれないようにそっと慎重に腕を持ち上げた瞬間、
「……あぁ、ひなたおはよう」
と耳元で朝から先生の低めのトーンの艶やかな声。
緊急事態、先生が起きてしまわれた。
その瞬間かぁーっと、頭に血が上る。
「お、お、おはようございます……っ」
昨日だって抱かれてキスまでしたけど、あれはまだ暗かったからなんとか頑張れた。
だけど、こんな明るい中、至近距離でしかも目の前に大好きな先生って……、あぁもう恥ずかしい。