【短編】 たたり
「やった! お化けがいなくなったぞ!」
喜ぶぼくに、吉田さんはため息をついた。
「ううん。
伊藤君がまた見ええなくなっただけ。
お化けは消えてなんか無いわ。
目は元に戻ったけど、大丈夫?
タタるお化けの存在知ったのに……
それを無視して街を歩けるの……?」
だいじょうぶさ。
と言 おうとしてぼくは言葉に詰まる。
よく考えれば。
見えないと、どこにタタるお化けがるのかわからない……んだ。
喜ぶぼくに、吉田さんはため息をついた。
「ううん。
伊藤君がまた見ええなくなっただけ。
お化けは消えてなんか無いわ。
目は元に戻ったけど、大丈夫?
タタるお化けの存在知ったのに……
それを無視して街を歩けるの……?」
だいじょうぶさ。
と言 おうとしてぼくは言葉に詰まる。
よく考えれば。
見えないと、どこにタタるお化けがるのかわからない……んだ。