愛してるのに…
5
誰もいない階段で
俺は座り込む。
「藤ヶ谷…愛してる」
つぶやいてみた。
静かな階段で反響する俺の声。
つぶやいたって辛いだけなのに。
届くはずもないのに。
藤ヶ谷を思うと胸が痛む。
ふと、さっきの撮影のことを思い出した。
唇に手をやってみる。
確かに触れた、
触れ合った俺たちの唇。
今まで触れることのなかった
唇同士が触れ合った。
ペットボトルの回しのみとはちがう。
事故だけど、偶然だけど
嬉しかった。
とても。
一粒の涙が頬をつたう。
悲しくてないているのか
嬉しくてないてるのか
自分でも理解できなかった。
俺は座り込む。
「藤ヶ谷…愛してる」
つぶやいてみた。
静かな階段で反響する俺の声。
つぶやいたって辛いだけなのに。
届くはずもないのに。
藤ヶ谷を思うと胸が痛む。
ふと、さっきの撮影のことを思い出した。
唇に手をやってみる。
確かに触れた、
触れ合った俺たちの唇。
今まで触れることのなかった
唇同士が触れ合った。
ペットボトルの回しのみとはちがう。
事故だけど、偶然だけど
嬉しかった。
とても。
一粒の涙が頬をつたう。
悲しくてないているのか
嬉しくてないてるのか
自分でも理解できなかった。