純愛ハート
「彼方先輩が好き。正直言って絶対にモカちゃんには勝てない…」

「当たり前じゃないですか。それじゃあ…彼方先輩を私に譲って下さい」

ニヤリと笑うモカちゃん。

「でも…あたしは負けたくない…いや、絶対に負けないから!」

彼方先輩は譲らない!

「……ね」

「えっ…?」

小さくて聞き取れないモカちゃんの声。

「そんな私に堂々と向かってくる女子は初めてです…」

モカちゃんは少し俯いた。

「なんだか…嬉しいですね…」

「モカちゃん…」

モカちゃんのあたしを見た顔は…晴れ晴れして…綺麗な笑顔だった。


< 14 / 16 >

この作品をシェア

pagetop