純愛ハート
「仁科さん、大丈夫?気分でも悪い?」

彼方先輩はあたしに手を差し伸べた。

掴まれ、って事?

無理無理!彼方先輩に触れるなんて…恥ずかしすぎて出来ないよ…

「だ…大丈夫です…」

熱い顔を隠すために俯いた。

「仁科さんの顔…赤くない?」

「そ、そんな事…ないですよ…」

その瞬間…彼方先輩の手があたしの顎に軽く…優しく…添えられた。

「ひひひ…平石先輩っ!?」

「やっぱり赤いね…」

顎を彼方先輩の顔の前まで引っ張られた。


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