純愛ハート
「失礼しまーす!」

彼方先輩はあたしを片手で抱えて、保健室のドアを開けた。

彼方先輩…力持ち…

「いねぇーなぁ…」

あいにく保健室の先生は留守にしてた。

「よっと…」

彼方先輩は優しく割れ物を扱うようにあたしをベッドに寝かせてくれた。

「本当にありがとうございます、すみません。練習を中断させてしまって…」

「気にしない、練習よりマネージャーの体が大事に決まってるでしょ?」

彼方先輩はあたしの頭をそっと優しく撫でてくれた。


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