帝国湯へ、いらっしゃい
――
ある日のデートの帰り道
気象庁が梅雨明けを発表してから2週間が経った
「公園に寄りたい」と言うので立ち寄った
「ゴミだらけだな」
学生は夏休みだ。
きっと夜中に花火でもして騒いでたに違いない
ま、電車は空いてるからいいんだけど
近くのベンチ座った
「明日はミント湯なんだよ」
「へえ。サッパリしそう」
「龍ちゃん」
「ん?」
「近いうちに勝負しない?」
「……将棋?」
「うん」
別にしてもいいけど
というか、負けそうだが
「それで…賭けをしたくて」
……は?
「負けた人は勝った人の言うことを聞かなきゃいけないの」
「何でも?」
「うん。それは絶対なの」
突然、何を言い出すんだろうか
「あの、それで、もしね、もし…」
??
「もし…龍ちゃん勝ったら」
「え、エッチしてもいい」
……………
なんだそりゃ