帝国湯へ、いらっしゃい

うーん…


どうしましょうかね

さっきからずっと黙ってるし



自宅の鍵を差し込んだところで手を止めた


「帰るなら今だけど」

「………」


はあ


「俺、無理矢理とか嫌なんだよね」


ガチャとドアが開いた

へ?俺開けてないぞ?


「お邪魔します」


気づけば琴がズカズカと俺の家に入っていってる




あーーーーもう!!


スーパーの袋をローテーブルに置いた


「琴」

「………」


「琴、こっち向いて」


ギュってしたら少しだけビクッてした



「言ったよね?やめないよって」

「うん」


「逃げられないよ?ずっと禁欲生活だったし」

「うん」


「覚悟あるの?」



そしたら急に俺を見上げて

「惚れてるから問題ありません」


あー………そう、来たか


では、そこまで言うなら
女にそこまで言われたなら


「遠慮なく、いただきます」

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