帝国湯へ、いらっしゃい
「お兄ちゃん、初めてかい?」と先ほど料金を払ったおじさんに話しかけられた
「はい。だからシステムがさっぱり分かりません」
もう開き直った。分からんものは分からん
「何を持って来た?」
「えーと」
と持って来たものを見せた
「石鹸ないじゃないか」
「あー来るときに人に聞いたら、ここで売ってるって」
「まあ、売ってるけどさ」
見ればおじさんの横に色々売ってた
携帯用シャンプーが30円だった
安っ!!
「ちょっと待ってな」とおじさんが降りてきた
そこで一つ疑問が
「あの、これって番台ですか?」
「?あ?そうだよ?」
おおー再び感動
おじさんはズカズカと歩き、浴場のガラスの引き戸を豪快に開けると
「タケちゃん!」
「ああ?」
「この兄ちゃんに色々貸してやって!」
「あいよ」
そして、俺の所に戻ると
「タケちゃんに借りな」
へ?
「え?いいんですか?」
「いいんだよ」
買わなくていいのか?
売り上げにつながるんじゃないのか?
疑問がありすぎる