お姫様と若頭様。2nd
まぁ私が情報を集める手段なんて
赤司に聞く以外ないわけで。
この情報だって赤司からの情報。
本当か嘘かなんて、
正直確認のしようがないのだ。
「紅蓮幹部にポッと出の
かなり強い奴が加わったらしい。
まぁ実力階級の紅蓮としてはそんなことも珍しかねぇだろ?
でもかなりの噂になってるのはな、そいつが最近入ったばかりの新メンバーだかららしいんだよ。
結局のところ現在の紅蓮なんて顔を全く
明かしてねぇ集団だ。
そいつが新メンバーだか幹部だかなんて
正直ホントかどうかわかんねぇ」
「…あっさり認めるんだ」
「ククッ、まぁな。
ただそいつ、殺気やら存在感やらが
並じゃねぇらしい。
正に幹部…いや、総長クラスだと。
なんとなく髪型とか体型とかから見た感じだが今までにぜってぇいなかった奴。
あんな存在感放たれてちゃあ
気づかねぇわけねぇんだよ」
「……」
私の後、って感じだな…。
総長不在、なんて狙われやすいしね。
「それだけじゃねぇんだよ、この噂は」
「…?」
首を傾けると面白そうに笑う赤司。
何こいつ?笑い過ぎでしょ。
「だから凄え噂っつったろ」
新メンバーが幹部なんて相当な噂だろ。
「実わな、そいつ。
あいつ…宮藤 宵ーYoru Kudouーの
生まれ変わりだとよ」