お姫様と若頭様。2nd
Take28
赤司は部屋に入りベッドの上に私を降ろすと自分も隣に腰掛けた。
ふわっと僅かだけど赤司の匂い、熱が伝わって来るような気がした。
「赤司…なんでここに連れて来たの?」
赤司はここまで、
連れて来た理由を言わなかった。
ただ予想はつく。
「…私に仕事をしろってこと?」
赤司組の再建…族の復帰。
それらを私に手伝えと?
「…いや、そのことじゃない」
言い辛そうにたっぷりと間を置いた彼。
だけど何か決心したかのような瞳が
私に向けられた。
「……ボスが…お前を探してる」