お姫様と若頭様。2nd


赤司組は紅蓮と彩狼に族をやられたことで大きな痛手を負った。


ここでもし赤司が峯ヶ濱の申し出を断ればもう後がないことは確定。


そうなると
選択肢は一つしかないわけで…。





「いつかはこうなるってわかってたよ。



私を置いてくれてありがとう。


少しでもあそこから離れることが出来て
彼に会うことが出来て…。


それだけで私は幸せ。


感謝してもしきれないくらいないなの。







…だから、あっちの申し出を受けて」



私と過ごすことで情が移ったのか私に申し訳なさそうにする赤司。


きっと私なんかより優しくて、繊細な人なのかもしれない。




…それはただの私の予想でしか
ないけれど。


彼に会えて、
意識はないけれど無事だと知って。



それだけで満足で、意味のある日々だったように思う。










だけどこの日、私が再び人形になることが確定しただけ。



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