お姫様と若頭様。2nd


そのおかげと言ってはなんだが、
いつも周りの機嫌を伺っていた私は人の感情に敏感になった。


表情や行動一つで相手の考えを読み取ることが出来たり、峯ヶ濱の後継者としてのスキルが勝手に身についたのだ。

勿論それは母が意図したことではないのだが母はどうもご満悦なようだった。


いつも私とパーティーへ出席してはいいお子さんを持ちましたねなどと賛美され鼻を高くしているようだったから。


私は一度だって自分が優れているだなんて思ったことはないのに。

でも周りの判断はそうでなかったと知ったのは今となってはもう遠い話しだ。


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