...向日葵と真夏の片想い*
すると、廊下からチリンチリンと鈴が鳴る音がした。
「葵……。
お前はそっち行ってろっていっただろーが」
その音の正体は、俺が飼っている猫の葵が首輪に付けている鈴だ。
だけど、愛夏が猫アレルギーを持っているから触らせられない。
「だ、大丈夫だよ……?
葵ちゃんこっちに来ても……」
「馬鹿か。
倒れたらどうすんだ」
「バカじゃないしっ……」
取り敢えず葵を遠くの部屋に隔離するため立ち上がる。
このままこの部屋にいては本人が良いと言っていても心配だ。