...向日葵と真夏の片想い*
「悠おはよっ、今日も遅いなぁ~」
外に出ると、愛夏が待ちくたびれたような顔をして待っていた。
まあ確かに待ち合わせ時刻より5分位経過している。
俺は大体いつもこんな感じだけど。
「おはよ。……いつもすみませんね」
「まあいいよ。いつもの事だしね!」
「さんきゅ」
昔から思うけど、愛夏の本気で怒っているところを俺は見たことがない。
幼なじみの癖に。
「今日も緊張するなあ」
「何にだ?」
「学校」
「はい?」
愛夏が何を言っているのか分からない。
病状も良くなり始めて結構前から学校に通っているのに。
……月曜日に緊張する意味、あるか?
「何でだ?」
「いやぁ、何となく……かな」
「何だよそれ……っ」
思わず笑ってしまう。
それにつられて愛夏も笑い出した。
そんな感じで笑いながら、
俺達は学校に向かって歩き出した。