...向日葵と真夏の片想い*
「水道混んでるからさ」
「そっかー。あ、ねぇねぇ!」
「なんだよ」
龍はいつも通りのテンションで俺と絡んでくるけど、炎天下の下でゲームをしていた俺にはそのテンションで絡むことは到底難しい。
「ほら、終業式の日の約束!」
「なんかしたっけ?」
「まったくもう……、忘れんぼうめ!
遊び行こうって言ってたじゃん!」
ああ。あの約束か。
愛夏が倒れたからダメになったんだっけな。
「まだ愛夏、退院してねーよ?」
「んー、まあ確かに愛夏ちゃんいないのは残念だけど……。
今回は別の奴ら誘おうぜ?」
「分かった」
軽く返事をする。