空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
「いや。オレはやんねー。部活忙しいし」
「・・・じゃあ、なんで手ぇ上げてるんだよ。まぎらわしいことをするな」
委員長のテンションが、また一気に下がった。
「立候補じゃねえよ。推薦だ。すいせん」
「推薦? だれを?」
「佳那」
・・・・・・・・・・・・。
は、はい?
思いもよらない所で、自分の名前が出てきてあたしはビックリ。
あ、なに?
祐輔、呼んだ? あたしになんか用?
「佳那、お前がやれ」
キョトンとしているあたしを見ながら、祐輔がそう命令した。
え? やれ? やれって・・・・・・。
なにをよ?
「お前が学級旗を作れ。いいな?」
・・・・・・・・・・・・。
はああぁぁぁーーーーーっ!?
「なにそれ!? なんで!? どーゆー理由で!?」
思わずイスから立ち上がり、大声を出してしまった。
「な、なんであたしが、そんな面倒くさいことしなきゃなんないの!?」
「面倒くさいことだからだよ」
「なにそれ! 意味分かんない!」
「お前が、このクラスで一番ヒマだからだ」
ヒマって・・・・・・。
あたしは放課後、あの中庭で大切な時間を過ごしているんだよ!
それ、祐輔が一番よく分かってくれてるじゃん!