空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
「どうしたのさ祐輔! やっぱり昨日から変だよ!?」
あたしはそう訴えたけど、祐輔はぜんぜん表情も変えない。
あくまでも、当然のようにあたしに命令してくる。
「部活もクラブも塾もやってないのは、佳那だけだ。お前がやるのが当然だろ?」
「勝手なこと言わないでよ!」
「自分よりも忙しい相手に仕事を押し付ける方が、よっぽど自分勝手だ」
その理屈に、あたしはグッと詰まってしまった。
そ、そんな風に言われちゃったら・・・・・・反論できないじゃん。
何も言えなくなったあたしを見て、祐輔が委員長に断言した。
「じゃ、決定な。佳那が学級旗の担当ってことで」
「あ、ああ・・・・・・」
委員長はうなづいた。
少し気まずそうな顔をしたけど、結局そのまま自分の席に戻ってしまう。
・・・決まっちゃったの? あたし、学級旗の担当?
そんなぁぁ・・・・・・。
ペタンと、あたしはイスに座り込んでしまった。
呆然として、ただもう、机の上に視線を落とすばかりだ。
そんなあたしにクラスのみんなの視線が降りそそぐ。
特に、女子からの冷ややかな視線が。