空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
「祐輔、やっぱりあんたちょっとおかしいよ! 熱でもあるんじゃないの!?」
こらオデコ出せ! オデコ!
計ってやるから!
すると祐輔は、いきなりグィッとあたしの顔に自分の顔を急接近させた。
「・・・・・・!?」
ものすごい至近距離。真正面。
いまにも顔と顔が正面衝突しそうになって、あたしはのけ反った。
そして、間近で祐輔と視線を合わせる。
学校中の女の子が憧れるほどの、ものすごくキレイな顔。
真剣な目が、ほんの10センチ程度の距離で、ジッとあたしを見つめてる。
あたしは目を見開いて、固まってしまった。
祐輔の吐息の熱を感じて、思わず息が止まる。
ゆ・・・・・・
祐・・・輔・・・・・・?
「計って」
「・・・・・・え?」
「熱、計るんだろ? ほら、ドーゾ」
あ・・・・・・。
祐輔の顔が、いつものイタズラな表情になった。
こ・・・・・・
こいつは、また、からかったなー!?
あたしは手の平で、ベシッと祐輔のオデコを引っ叩いてやった。