空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
・・・・・・・・・・・・!!
中庭が・・・・・・無くなる!?
ショックで声が出てこない。
息を吸い込んだまま硬直した。
見開かれた目で祐輔に問いかける。
なんで!? どうしてっ!?
「庭をつぶして、新しい設備の管理室を造るんだとさ」
「そんな・・・・・・!」
「自治会で決定した。来月から工事が始まる」
あたしは息を飲み、口元を両手で覆った。
来月!? そんな急に!?
そんなのヒドイよ! 突然すぎる!
震える胸に、いろんな思いがよみがえる。
花壇の花。緑色の芝生。
小さな人工池。白いベンチ。
誓いの言葉。誓いのキス。
大樹の優しい微笑み。
どれもこれも、かけがえのないあたしの宝物。あたしの永遠。
あれが全部なくなってしまうの!?
大樹。
大樹、大樹、大樹、大樹・・・・・・。
「嫌だ!!」
あたしは叫んでいた。