空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
揺れ動く日
あたしは、ただひとり教室に残された。
立ちすくみながら、混乱し続けてる。
頭の中は嵐が駆け抜けたみたいに、もう、グチャグチャのゴチャゴチャ。
あの中庭は、永遠だと信じていた。
祐輔とあたしは、親友同士だと信じてた。
なのに・・・・・・
中庭が無くなってしまう?
そして、祐輔があたしのことを好きだった?
大樹が生きていた頃から、ずっと?
信じていたことが、引っくり返されてしまった。
こんなにも、あっけなく。
あっけなさ過ぎて信じられない。
簡単には、とても信じることができない。
でも祐輔は、嘘をつくようなヤツじゃない。
ならやっぱり、祐輔の言葉は全部、本当のことなんだろう。
でも・・・・・・信じられない・・・・・・。
あたしは、しばらく混乱し続けて。
そして結局どうしようもなく、帰り支度を始めた。
学級旗のデザインなんか考えられない。
そんな余裕は、頭の中のどこをどう探しても見つからなかった。